モネ・ルノワール・ゴッホ・ゴーギャンなど、１９世紀後半、印象派はまばゆいばかりの光と色彩で、多くの人々の心をとらえてきました。今回の特別企画では、第一線のキルト作家４名が、それぞれ愛する画家たちの世界をキルトで表現します。

鷲沢玲子さんは、モネが終生愛した「ジヴェルニーの庭」をモネ財団の正式な協力を得て、布世界の中に演出します。キャシー中島さんは、ゴーギャンが愛した南洋（タヒチ）の楽園への旅。上田葉子さんは、ルノワールの美しい少女の世界へ遊び、阪本あかねさんは、ゴッホの夢を糸で紡ぎます。個性溢れた、それぞれのキルトワールドが時空を超えて、アートな旅へ誘います。

ゴッホやゴーギャンが魅せられ、「アルルの女」でも知られるプロヴァンス地方。ブティ（キルトを白一色で表現）や独特の刺しゅう文化を数世紀に渡って守ってきました。

アルルの服飾研究家マガリ・パスカル氏の蒐集してきた貴重なアンティーク・コレクションが日本で初めて公開されます。
また、会期中には元「アルルの女王」＝オディール・パスカルさんによる、当時の洋服を着用してのギャラリートークも行なわれます｡

世界のキルトシーンで今、もっとも旬!なアーティストたちがフェスティバルへやって来ます。本人達によるイベントも開催します。

２０１９年はＥテレ（教育テレビ）が放送を開始して６０年。「おかあさんといっしょ」や「できるかな」のゴン太くん、「いないいないばあっ！」のワンワンなど、みんなが遊び、一緒に育ってきた仲間がキルトになって大集合！２０名のキルト作家が懐かしい想い出を縫い込んでいきます。

多くのキルターを魅了する鮮やかな色使い。遊び心いっぱいのパッチワーク。幸せな気分にさせてくれるエスプリあふれたデザイン。大人気の作家・小関鈴子さんの新作に加え、これまでの代表作から、彼女の愛するツールまでを展示します。また、その制作プロセスを映像化。創作の秘密を公開します。

日本を代表するキルト作家・黒羽志寿子さんは、藍染めや更紗の古ぎれを使って独自の世界を築き上げて きました。その原点のひとつはアメリカで出会ったアーミッシュキルトにあります。黒羽さんは、それが信仰に基づいた生活の中から生まれ、簡潔で無駄のないパターンが普通に使われている事に魅了されてきました。
今回、黒羽さんは時を経て、そのアーミッシュキルトの魅力と改めて向き合い、新しいキルトを産み出します。

日本の第一線で活躍するキルト作家約６０名が、新作を発表します。

２０１９年のテーマは人気のパターン「ハウス」。レイアウトされたキルトは例年通り、チャリティを兼ねて会場に展示します。また、監修の斉藤謠子さんによる「ハウス」をモチーフにした作品の数々が会場を彩ります。
展示した作品は希望者にチャリティー抽選券（５００円）を発行し、抽選を行います。純益はＮＨＫ厚生文化事業団を通じて福祉活動に役立たせていただきます。