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イベント

アートプロジェクト

東京ドームシティ アートプロジェクト

2022年7月~

東京ドームシティ内各所

2023年度は、東京ビエンナーレ2023と連携した、新鋭アーティスト 遠藤麻衣氏の作品展示やワークショップの開催に加え、昨年1年間の東京藝術大学との現地調査の成果として、現在東京ドームシティ全体で実施しているランドスケープリニューアル計画にアートの視点を織り交ぜた、アートの集積群を創出します。

ABOUT ART PROJECT

アートプロジェクトとは

東京ドームシティとアートの可能性の探求をテーマに、2022年5月から5年間を活動期間とし、東京ドーム、東京藝術大学、東京藝術大学芸術創造機構の3者が連携し、東京ドームシティという場所が持つ固有の魅力の調査研究、様々なお客様が様々な形でアートの楽しさや素晴らしさに触れられる機会の創出、若手アーティストの活動、活躍の場の創出を行います。

東京ドームシティ アートプロジェクトの3つの柱
  • 1.東京藝術大学による東京ドームシティの調査研究
  • 2.本物のアートに身近に触れられる機会の創出
  • 3.新鋭アーティストの育成と発表機会の創出
■ 東京ドームシティでアートプロジェクトを行う背景

東京ドームシティがある文京区は、多くの文豪・文化人が住み・学び・愛した場所であり、今でも多くの由緒ある神社・仏閣が残る、歴史の匂いと日本の伝統文化が感じられる地域です。この場所で、1936年の創業以来、多くのレジャー・エンタテインメントを創出してきた東京ドームシティは、今では年間約4,000万人(2019 年度)が来場する街となっています。

このような、歴史と文化およびたくさんのお客様が交差する東京ドームシティが、「東京ビエンナーレ2020/2021」に参画したことにより、あらためてアートとの親和性の高い場所であると実感し、東京藝術大学と東京藝術大学芸術創造機構との共働により、アート文化の発展やアートを通じた社会課題の解決および社会的豊かさの創出を目指すに至りました。

■ 東京藝術大学と一般社団法人東京藝術大学芸術創造機構の想い
<東京藝術大学 美術学部 教授 中村政人>

都市構造の空間資源には、その文化価値が潜在的に高くありながら評価が低くあまり活用されていない場合が多くあります。

芸術の役割には新たな価値の「気づき」を誘発する創造プロセスが重要です。つまり、普通の空間がいかに魅力的に発芽していくか?近未来のビジョンを描き、具体的に計画し実現に導く原動力となっていくのです。東京ドームシティでは何気ない通路が、スケールある写真作品を展示発表するギャラリー空間として見事に再生されました。本プロジェクトでは、今後5年かけて、東京藝術大学の若手アーティストの発表支援から地域住民とのアートワークショップなど多様なアートプロジェクトを共創し東京ドームシティ内の空間資源を文化芸術資源としてイノベーションしていきます。

アートが介入することで、社会と企業活動が共に成長し、共に価値を生み出す、創造的な社会のモデルケースとなれば幸いです。

EXHIBITION

展示内容

■ 若手アーティストによる東京ドームシティ アートウォールでの展示

遠藤麻衣「アトラクティヴリーアイドリング」

「東京ビエンナーレ 2020/2021」にて、東京ドームシティ Gallery AaMo と都営三田線水道橋駅A3出口 をつなぐ通路の壁をアートウォールにリニューアルしました。本プロジェクトの第二弾として、アーティスト遠藤麻衣氏の作品「アトラクティヴリーアイドリング」を展示します。
本作品は、アーティスト本人が東京ドームシティを独自にリサーチし、ディスカッションやフィールドワークを通して顕在化した働くスタッフが職場でほっとする瞬間や休憩への欲求、願望を、実際にディスカッションやフィールドワークに参加したスタッフとアーティストが一体になって実演した作品です。

アトラクティヴリーアイドリング
アトラクティヴリーアイドリング

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アーティストプロフィール

遠藤麻衣

俳優、アーティスト。イメージとの関わりにおけるパフォーマティブな身体に関心を寄せ、映像、写真、演劇、本などのメディアや方法論を横断した表現をしている。近年は、美学校で「シャドーフェミニズムズの芸術実践」の開講や、丸山美佳との「Multiple Spirits(マルスピ)」でジン出版や展覧会企画などクィアフェミニスト的な実践を展開している。
主な展覧会に「体の終わり La Clausura del Cuerpo」(Centro Cultural las Cigarreras、Alicante、2022) 「燃ゆる想いに身を焼きながら」(愛知県立芸術大学サテライトギャラリー SA・KURA、愛知、2021)、「フェミニズムズ」(金沢 21 世紀美術館、石川、2021)、「ルール?」(2021 年、21_21 DESIGN SIGHT)など。
2021年東京芸術大学美術研究科博士後期課程修了。2022 年文化庁新進芸術家海外研修制度でニューヨーク滞在。

遠藤麻衣氏からのコメント

このプロジェクトは、体や心の緊張をほぐしたり、時間がゆっくり流れるような休息的時間をどのように作りだせるのか?という問いから始まりました。私は、休息がなかなか取れなくて困っています。休息をとることが難しいのは、時間の問題だけではありません。せっかく休日があっても休めません。きっと私だけではないはずです。
厚生労働省の調査によると、睡眠による休息を十分にとれていない人の割合は増加傾向にあるそうです。そんな状態が続くと、休み方を忘れてしまうのではないでしょうか?
4月にこのプロジェクトを始めるにあたって東京ドームシティを案内してもらったときに気がついたことがあります。この場所が、働く人々の集合体だということです。ユニフォームを着てそれぞれの職務に就く方々と、休息への問いを共有するところから始まり、ヒアリング、フィールドワーク、そしてディスカッションを重ねました。
一連のやりとりのなかで、休息的な時間は新しく作り出されるのではなく、発見されるものでした。発見された時間に「アトラクティヴリーアイドリング」という名前をつけました。アトラクティヴリーアイドリングとは、仕事をしているときに、ふっと心と体が解放されるような、同時に仕事へ戻る準備時間でもあるような、そんな通過点のような休息のことを指す表現です。この時間が引き伸ばされ、じっくり味わうことができるように願いを込めてつけました。
アートウォールでは、写真と映像によって、働く方々が、それぞれの仕事の合間に感じる「アトラクティヴリーアイドリング」を実演した様子をお見せする予定です。

展示期間 2023年9月23日(土)~2024年7月31日(水)(予定)
展示場所 Gallery AaMo と 都営三田線水道橋駅A3出口 をつなぐ通路
東京ドームシティシティマップ

LANDSCAPE

ランドスケープ

■ アートを活用したランドスケープリニューアル計画

現在、東京ドームシティで実施しているランドスケープリニューアル計画の内、都営三田線水道橋駅A3出口から小石川後楽園に繋がる東京ドームシティの東西に伸びる動線に沿って、様々なアーティストの作品を複数展示し東西動線の活性化を図ります。今回、このアート作品群の中心地点となるプリズムホール南面のガラスウォールに、Hogalee(ホガリー)氏のアート作品の展示を行うことが決まりました。これまで本アーティストが描いてきた現代を映す鏡としての女性モチーフと、ランドスケープリニューアル計画で設定した隣接する「小石川後楽園との繋がり」というテーマが融合した作品の展示を、2024年春に行う予定です。

装飾箇所(予定)

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アーティストプロフィール

Hogalee

アーティスト。神奈川県生まれ。2001年、東京藝術大学大学院デザイン修士課程修了。現代を映す鏡として“女性”をモチーフに漫画描写の線画にて記号化した「オンナノコ」を描き続けている。現代アートの文脈をレイヤーにしたキャンバス作品や、キャンバスという枠を超えた支持体として壁画を制作。アクリルペイント以外にも「原状回復」をコンセプトにマスキングテープにて壁画を描画し剥がして元の空間に戻す作品展開もしている。
個展「Entanglement」(KANA KAWANISHI GALLERY、2022年)、「Entanglement - Shinjuku Ⅲ」(新宿三丁目交差点、2022年)、「せかいをうつす」(藤沢市アートスペース、2017年)、「TRANS ARTS TOKYO」(神田、2017年)、個展「原状回復」(世田谷ものづくり学校、2014年)、「NO MAN’S LAND」(旧フランス大使館、2009年)

ランドスケープ計画においてアート活用の今後

ランドスケープ計画において重要なテーマの一つである、東西動線の強化をアートの活用により促進していきます。作品の展開エリアは5箇所を計画しておりますが、2022年度1年間の東京藝術大学との現地調査にて東京ドームシティの空間資源の把握を行い、ロケーションに応じて様々なアーティストをアサインし、作品の制作を行っていきます。
このアートを活用したランドスケープリニューアル計画は、2025年に全ての作品を掲出する予定となっていますが、ワークショップの開催や一部の作品は1年間で入れ替えも行っていきます。また、アーティストの作品をただ展示するだけでなく、アーティストと東京ドームシティのブランドイメージや課題を共有しながら作品制作を進めていくことで、アートによる今までにない企業価値向上の仕組み作りを行うとともに、アート文化の発展やアートを通じた社会的豊かさの創出を目指しています。

WORKSHOP

ワークショップ

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「アートの可能性の探究」をテーマとした共同研究プログラムの一環として、様々なお客様が本物のアートに触れられる機会を創出することを目的に、ワークショップを開催します。

  • 現在の開催予定はありません。

ARCHIVES

過去の展示内容

東京ドームシティ アートプロジェクトでこれまで展開されてきた取り組みをご紹介します。

2022年7月~2023年9月
高橋臨太郎「Radius harps」「After a typhoon」

「Radius harps」は、人の背丈ほどの弓なりの木に水糸を一本張った「風により音を奏でるハープ」を、伸ばした腕のようにいくつも繋げていき、東京ドームシティ内の風の通り道で展開させ演奏した実践の記録写真と実際に使用したハープ、そこで録音された音からなる作品です。
また、「After a typhoon」は、東京ドームを中心として吹き荒れる風、出入り口の突風や、屋上のビル風に向かってパラシュートを引っ張るパフォーマンスの記録写真です。
どちらも、目に見えない流動の中を私の等身大のスケールが干渉していき、「振動」と「抵抗」として今までになかった渦を巻き起こしていきます。

「Radius harps」より

「After a typhoon」より

高橋臨太郎さん

1991年東京都生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。自身の身体によって環境に働きかけるパフォーマンスや、立体、映像、インスタレーションなどをメディアに、物質や身体に限界までエネルギーを加え「変化する意識」について思考する。主な個展に、「スケールヒア」(BLOCK HOUSE、東京、2019)、これまで参加したグループ展に、「大京都芸術祭 in 京丹後 2020」、「清流の国ぎふ芸術祭 Art Award IN THE CUBE 2020」(岐阜県美術館)など。

2023年9月23日(土)~11月5日(日)
ヒルダー・エリサ・ヨンシュドッティル 映像作品「Seeking Solace」
  • 東京ビエンナーレ 2023 展示作品の制作ロケーションの提供

東京ビエンナーレ 2023 でソーシャルダイブに選ばれたアイスランド出身のアーティスト、ヒルダー・エリサ・ヨンシュドッティル氏の作品「Seeking Solace」の制作場所として、当社オフィスを提供しました。職場環境という共通のコミュニティの中で、本来人 間が持っているテーマや、その中でのつながりや助け合いを探求することを目的とした、参加者と協働する映像作品です。

展示作品イメージ

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Photo by Kata Jóhanness

ヒルダー・エリサ・ヨンシュドッティルさん

アーティスト。1993年、アイスランド・レイキャビク出身。
2019 年にアイスランド芸術大学ファインアート学科を卒業。在学中にスイスのルツェルン応用科学芸術大学芸術学部に交換留学、作品《Konzert für Spielzeug und Schwimmbad》がキュレーターのミヒャエル・ズッターによる選出で、同大学のベスト・オブ・エキシビション「K+」に出品された。レイキャビク音楽大学でクラシック・クラリネットの学位を取得し、世界的にも有名なアイスランド語による合唱Hamrahlíðarkórinn(The Hamrahlid Choir)と多くの共演を行う。
彼女は作品の中で体制批判を用いながらパフォーマンス、映像、インスタレーション、音楽の中にある規範的な物語を遮り、問題提起し、新たな角度からの物事を提示する。

2023年10月11日(水)~11月5日(日)
マイリン・レ 映像作品「サイファー」
  • 東京ビエンナーレ 2023 展示作品の制作ロケーションの提供

「サイファー」は、2023年10月8日(日)に東京ドームシティ敷地内で開催されたダンサーとDJのためのオープンスペースです。参加費は無料で、見る、聴く、踊る、交流するなど、どのようにでも参加ができます。このサイファーは映像として記録され、エトワール海渡リビング館5階で展示されました。

サイファー(語源はアラビア語のゼロの記号に由来すると言われる)とは、参加者が一緒に立ち、互いを囲み、目撃することによって形成される輪のことで、交互に中心でフリースタイルダンスを行います。また、サイファーとは、秘教的な慣習を共有する人々と交信することであり、霊媒を介した霊魂のようにダンサーを通して伝わってくる暗号化された伝達を発見し、明らかにし、解釈することでもあります。サイファーとは、観客であり、アーティストであり、作品そのものであると同時に、パフォーマンスではなく、常に流動的な塊の中に含まれ、その塊によって導かれる、即興的なやりとりの連続的な自由な流れなのです。

ダンサー/アーティストであるマイリン・レにとって、サイファーは、「時間ベース」「参加型」「サイトスペシフィック」「インタラクティブ」「没入型」「介入型」「関係型」「社会的関与型」という、アートの最高形態がしばしば作られる、仮設の帰属場所と共創の場です。サイファー(そしてヒップホップを代表とする、サイファーを生み出した文化的ムーブメント)は、こうした現代アートの名高いジャンルのすべてに先行していながら、同じジャンルから排除され続けています。

マイリン・レ映像作品
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マイリン・レさん

ダンサー、コレオグラファー、アーティスト。カリフォルニアのサンノゼ出身。
10代からサンノゼスタイルのダンスを始め、ストリートダンスグループに所属してダンスバトルでも活躍。レによれば、ダンスはリサーチの手法、かつ、関係しつながる方法、回復の手段である。振り付けでも活動し、2021年のオークランドのターフダンスグループ、Mud Water Theatre のための作品で Gerbode財団振り付け部門特別賞を受賞した。また、同じダンス映像作品では脚本・監督を務めている。

不定期
東京ドームシティ アートプロジェクト 子どもも大人も 芸術家といっしょにアート体験 with 東京藝術大学
  • ぬりぬりしよう!自分だけのオリジナルクレヨンを作ろう!
  • すりすりしよう!木を感じた版画でオリジナルうちわを作ろう!
  • いろいろはさむ!ラミネーターでオリジナルキャップ作り!

芸術に触れて、学んで、つくってみよう。薄い木板をハサミできりぬき、オリジナルの版画を制作します。和紙に摺ってうちわの骨に貼ってオリジナルうちわを作ったり、様々なアイテムとラミネーターを使ったオリジナルキャップを作ったり、アーティストの栗原良彰氏や東京藝術大学の学生たちといっしょに本格的なアート体験ができるワークショップを開催しました。

  • アトラクティヴリー・アイドリング・ツアー

アートウォールに展示している作品「アトラクティヴリーアイドリング」の制作過程を体験できるワークショップ。どのように作品が生まれたかを感じていただくと同時に、参加者自身にとっての「休息」とは何かを、アーティストと共に考えました。

東京ビエンナーレ2023とは

東京ビエンナーレ2023

東京ビエンナーレとは、東京のまちを舞台に2年に1度開催する国際芸術祭。東京のまちに国内外から幅広いジャンルの作家やクリエイターが集結し、まちに深く入り込み、地域住民の方々と一緒に作り上げていく芸術祭です。2回目となる東京ビエンナーレ2023は、「リンケージ つながりをつくる」がテーマです。
リンケージとは、人間関係だけではなく、場所、時間、人、微生物、植物、できごと、モノ、情報などあらゆる存在が複雑に関係しながら、刻々と変容していく世界に生きているからこそ見いだされていく「関係性=つながり」です。

会期:2023年9月23日(土)~11月5日(日)

開催概要

期間 2022年7月~
場所 東京ドームシティ内各所(アクセス
備考 ※内容が変更になる場合がございます。